2025/11/12 22:52
Instagramの写真を見て「背景の壁が素敵ですね」と言っていただくことがよくあります。
この壁、和紙造形作家・ハタノワタルさんに手がけていただいたもの。
黒でもなく、グレーでもない
そのあいだにあるような、何とも言えない深い色合い。
空間に静けさと温もりをもたらし、ここに立つと自然と心が落ち着いていくのを感じます。
一見すると重厚なのに、どこかやさしい。
光の加減で、しっとりと艶めいたり、ふわりと柔らかく見えたり。
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理想の空間をかたちにするということ
サロンを作ろうと思ったときに、まず考えたのは「居心地の良い空間」であること。
そしてもう一つは、いわゆる“呉服屋さん”っぽくない場所にしたいということ。
アートを感じるような、でも同時に、伝統や文化、日本的な心を大切に感じられる空間、その両方を叶えたいと思っていたんです。
その願いをかたちにしてくれたのが、ハタノさんでした。
初めてこの壁を見た瞬間、思わずため息が出ました。
「あぁ、これだわ…」と。
自分の頭の中で思い描いていたものが、そのまま現実になったような感覚。
ものづくりの現場では、出来上がったものを見て「う〜ん…」と思うことも少なくない。
でも今回は違いました。
時間はかかりましたが、妥協しないプロフェッショナルの方々と一緒に、一つひとつ理想をかたちにしていった空間。
ときには頭を抱えさせてしまうほどに。
でも、その分だけ、想いのこもった場所ができあがったと思っています。
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人の手が生み出す、自然の呼吸
ハタノさんの作品には、土や植物、風や光といった“自然の呼吸”が宿っているよう。
和紙を重ね、削り、染め、素材のもつ命を浮かび上がらせる。
その手の跡が感じられるからこそ、どこか懐かしく、穏やかな気持ちに包まれるのかもしれない。
この壁もまさにそう。
濃い色なのに暗くなく、落ち着いているのに冷たくない。
訪れる人を静かに受け止め、そっと背中を支えてくれるような、そんな存在。
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初めて出会った日のこと
実は最初、ハタノさんだと気づかなかったんです。
ハタノさんに初めてお会いしたとき、あまりに気さくな方で、逆にこちらが戸惑ってしまいました。
同じ空間にいた数時間が楽しくて、過ぎていく時間がもったいなくて。
そして、私はどうしても欲しいものがありました。
最後の日に、勇気を振り絞ってお願いしました。
「サインください」と。
今もそのサインは、このサロンのどこかにあります。
ご来店の際には、ぜひ探してみてくださいね。
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暗さの中にあるやさしさ
ダークトーンの壁でありながら、不思議と重たくないのは、きっとハタノさんの人柄が滲み出ているから。
この壁があることで、サロン全体が落ち着いた空気に包まれ、そこにいる人の心まで穏やかになっていくよう。
黒でもなく、グレーでもなく。
強さとやさしさのあいだにある、この色。
それは、訪れる人がそれぞれの感性で感じ取る“余白の色”なのかもしれません。
今日もお付き合いいただきありがとうございました☺︎

